薪ストーブのある生活 〜倒した木を運ぶ編〜

4.倒した木を運ぶ

この作業が何よりも大変な工程であると私は痛感しております。この工程を楽しんで行えるかそれとも嫌々取り組むのか・・・。

 

まず、倒した木をチェーンソーで刻み運べる状態にします。この作業は、木の太さによって刻む長さを考えながら行います。薪ストーブに入る長さを考慮するのですが、私の場合は薪の長さを40cm以内にしています。ですので刻む長さは40cm、もしくは倍の80cm前後を目安にしています。かなり太い場合はとても重たいため、40cmより短くしています。木を倒した場所、運び出す場所によっては短くしないと運べない場所があります。刻んだ木を下ろす場合は、木を転がせば良いので大きめ長めでも良いのですが、時には谷のような場所から木を上げなければならないこともあります。そうした場合には、短くして作業性を重視します。

 

そしてその後が問題の運搬です。軽トラが利用できる場所まで運び出さなければなりません。もちろん人力であります。一輪車が使える場所はまだマシです。問題は身一つで薪となる刻んだ木を運び出さなくてはいけない場合です。多くの場合がそうした状況であります。

 

とにかく筋力を使います。足の先から握力、背中や首の筋に至る全身の筋力を使います。運び出す木の量はおよそ1シーズン分ですので、1トン弱の量を運ぶ事になります。1往復すれば良いだけではありません。何往復も何往復もするわけであります。重たい木を持つという筋トレだけではなく、何往復も移動するという持久力も半端なく必要となります。計ったことはありませんが、消費カロリーはとてつもないと思います。実際この作業を数時間行った日の体重を測定すると数kg減量しています。数日間筋肉痛も続きます。また重たいものを持って足場の悪いところを歩くわけですので、体幹バランスも否応なしに鍛え上げられます。とにかくめちゃくちゃ疲れます。延々と繰り返されることで、気が遠くなることもしばしば・・・。

 

こうした工程を毎年繰り返してきているので、薪の準備の時期になると、「またあの作業が待っている・・・」と憂鬱になります。ただネガティブに考えていると本当に嫌になってしまいますので、「今年も恒例の短期集中の筋トレをやりますか!」「体幹鍛えちゃいますか!」といったポジティブ思考で臨むようにしています。実際、この工程をやり終えると達成感が半端ありません。清々しさもあります。一石二鳥以上の価値がある作業にも感じます。またダイエットする方にはもってこいの作業なのでは?とも思います。

 

以前にも話しましたが、薪は購入する事ができます。一方自分で薪を準備することで、お金をかけずに薪を入手し、筋トレにもなり、山を綺麗にする事にもつながります。このブログの発信の主なテーマの一つがこの薪運びの大変さを伝える事でした。薪ストーブ生活を考えている方は、この大変さを覚悟した上で薪ストーブ導入を検討していただけたら幸いです。

 

次回は薪を割る工程をお話ししたいと思います。いかにも薪ストーブ生活をしている感がある工程です。どうぞお楽しみに・・・。