薪ストーブのある生活 〜木を倒す編〜

3.木を倒す

自己紹介編でも少し触れましたが、薪ストーブやそれに関連する基本的、一般的な内容については、このブログで発信いたしません。チェーンソーで木を倒す際の方法や手順についても、わかりやすい内容のものが世の中に多く発信されていると思います。そちらを参考にしてください。ここでは私独自の視点やオリジナル?的な内容を伝えていけたらと思います。

 

①木を倒す前の準備

薪にしたい木がある場合、すぐにチェーンソーで倒せれれば良いのですが、管理されていない山などでは小さな木々が生い茂っていたりし、木を倒す作業スペースがない場合があります。作業スペースが確保されていないと、安心して木を倒すことができませんし、倒した後の木を刻む作業の際、生い茂った木々が邪魔をするストレスが多い中での作業を強いられます。ですので、倒そうと思っている木を見つけたら、私はまず作業スペースの確保のため小さな木々の下刈りすること大切にしております。小さな木々は障害物となります。木を倒すという危険な作業をする際に障害物があると、いざという時の命取りになる危険性もあります。ちょっとした木が足に引っ掛かるだけで、思ったように体を動かせなくなるものです。下刈りをしっかり行なってほしいと思います。下刈りをする際には木を倒す方向なども考慮すると、その後の作業がストレス少なく行えると思います。

 

②倒す際の心構え

チェーンソーで木を倒すという経験をする人は多くはないと思います。私も薪ストーブを導入したことで、初めてチェーンソーを握り、初めて木を倒す経験をしました。最初は細い木を倒すことで少しずつ慣れ、太い木を倒すまでに至りました。今でも木を倒す際は緊張が走ります。怪我をしないよう、しっかりと状況を把握してチェーンソーを握ってほしいと思います。

 

木が倒れる際、ものすごい音が響き渡ります。こんなことしてしまって良いのか?と思うくらいの轟音・地響きです。その轟音や地響きに圧倒されそうになります。その轟音や地響きを体験すると、やはり木という生命は何年もかけて大きくなってきた大地の生命力みたいなものや偉大さを感じます。そうした気持ちを体験したこともあり、私はいつも木に対して感謝の気持ちを心の中で唱えてからチェーンソーを入れています。

 

③意図する方向に倒れそうに無い時の必殺技

斜面の傾きや木の曲がり具合、枝の生え方によって、意図する方向に倒せそうにない場合があります。重力や物理に逆らうことはできません。私は基本一人で木を倒しています。業者のように色々な道具や重機もありません。無理をしすぎることはありませんが、なんとか意図する方向に倒せそうだと思ったら、以下の必殺技を使ってチャレンジしています。

 

・必殺技その1  強い北風や北西風を利用する

木を倒す時期は秋から冬にかけてで、日本の西高東低の気圧配置になりやすいです。そのまま倒しては都合が良くないと思った時には、そうした気圧配置の日を待ちます。木の上の方には枝が広がっており、西高東低の強風の影響をかなり受ける事になります。チェーンソーでの切れ込みを倒したい方向に入れ、強風での力も借りることで、本来自然に倒れる方向から角度を変えて倒すことが出来ます。全ての木にできるわけではありませんが、枝の広がり具合や木の幹の太さによっては、20〜30度くらい倒す方向を変えられるように感じます。

 

・必殺技その2  ロープを使う

ロープを使うといっても、木にロープをくくりつけて引っ張るのではありません。もちろん細く小さめの木では有効であります。倒したい方向に切り込みを入れ、そこからはチェーンソーを入れずに倒したい方向にロープを引っ張る。一人でも小さめの木であれば出来ます。しかし大きめの木を人力で引くことは不可能です。

 

ここでは、倒したい木以外の他の木を2本使います。倒したい木が意図する方向に倒れそうにない時、倒したい木と三角関係にある他の大きめの木を探します。倒したい木を意図する方向に力が掛かるよう、ロープをもう一本の木にくくりつけます。次に倒したい木に切れ込みだけを入れます。最後に2本の木に張ったロープの中央にめがけて3本目の木を倒します。この木の重みにより、倒したい木を意図する方向・不自然な方向に倒すことが出来ます。3本の木で三角形を作り、支点・力点・作用点を使って倒すイメージです。その場の木々の配置にもよりますが、整えば可能です。成功すると知恵を振り絞った感覚・充実感を得ます。チャレンジしたい方は安全確保の上で行ってみてください。

 

④その他、木を倒す際の注意点

 

木の上の方は枝が広がっており、隣同士の枝が絡んでいる場合があります。そういった枝の力は想像以上で、枝同士がひっかることで木が倒れてくれなくなる事があります。枝の力を甘くみないで、絡み合う枝の様子をみながら、木を倒す順番などを考慮するなど慎重に行ってみてください。場合によっては2本同時に倒すといった事が必要かもしれません。そうした場合、木が想定外の倒れ方をすることも考えられます。退避スペースを確保しながら行ってほしいと思います。

 

また太い木を倒す際にはかなり慎重になるのですが、少し慣れてくると細い木を倒す際に慎重さを欠くようになりがちだと思います。私も実際そう感じる場面が多々ありました。大きな怪我には至っていないのですが、「テキトーにやりすぎたな・・・」「危なかったな・・・」といった事がありました。細い木、小さな木でも木を倒す際は慎重になって取り組んでいきましょう。

 

以上が木を倒す際の独自でオリジナル?な内容となります。参考にしていただけたかどうかは不明ですが、とにかく安全第一です。薪ストーブ生活を継続するには、とにかく安全第一で取り組んで行きたいものです。

 

次回は最も私が面倒だと感じる、木を運ぶ編をお届けしたいと思います。どうぞお楽しみに・・・。